「きっとわらえる2021/久喜小学校にて」
専門機材を使用し、ある一定以上訓練されたスタッフがその講師を務めますが、その内容は小学生にもわかるように平易な言葉で説明され、受講するグループのレベルや規模にあったメニューをその都度カスタマイズし、ご提案させて頂きます。
このプログラムは元々、株式会社いまココ代表の井手広法(いでひろのり)が平成16年からその出身地である佐賀県伊万里市でスタートした企画がベースになっております。その具体的な活動内容としては地元中学生1〜3年生までが総合学習の枠を利用し、それぞれのグループが設定したテーマに従い、3〜15分程度の作品を作りました。内容は自分の ふるさとの再発見する事をテーマとし、地場産業や歴史にまつわるもの、自分たちの素朴な疑問を取材によって明らかにしていくドキュメンタリー的なものなど多岐にわたりました。
実施するにあたり、地元の有志ボランティア団体の協力を得て、制作を行いましたが、そこで二次的な価値が発生しました。このワークショップの対象は子供たちでしたが、実施するうちに協力スタッフにもそのノウハウは徐々に伝わっていき、このプログラムが終わる頃には、彼らが自主的にある程度の指導や、簡単な映像の制作能力を身に付けられるようになって行きました。
そのことから、このプログラムは、子供たちだけに向けられたものではなく、地元の有志、団体にも間接的にそのノウハウを伝達するプロセスを含んでいる事に気づき、その働きを強化することで、 人材育成プログラムとしても活用できることが出来るようになりました。
また、最近では先の震災を受けて、パナソニックと共同で被災地の子供たちの心のケアをその主目的とした「きっとわらえる2021」プロジェクトとして企画し、映像を子供たちと一緒に作るワークショップを行ってきました。
それは学校側の制作に関わるストレスを極力減らし、先生たちと生徒たち、または生徒対生徒、生徒対家族の対話を通して生まれてきた彼らの言葉を、子供たちが自らカメラを回し、その想いを伝えるというやり方です。
これまで岩手、宮城、福島、茨城の4県13校にて行い、のべ400人を超える子供たちとこのワークショップを行なって参りましたが、どこの子供たちも自らカメラを回すという行為に、最初は消極的な態度をとっていても、最後にはみんなが参加したがる状態になり、その結果子供たちの自主性やコミュニケーション能力、協調性などに良い変化がみられ、参加頂いた各学校の先生方より評価を頂いております。
今後是非このプログラムを広めていきたいと考えております。
(株式会社いまココ 代表取締役 井出広法)
1968(昭和43)年2月28日 佐賀県伊万里市波多津町生まれ
1990年 多摩美術大学絵画科日本画専攻卒業
在学中、89年日展に初入選、その翌年の春の日展でも再入選を果たす。
在学中に映画制作のアルバイトを行い、その作品『流転の海』が日本アカデミー特別賞を受賞。
これを機に、幼い頃から興味があった映画・映像制作の世界に足を踏み入れる。
1991年 株式会社IMAGICA 特撮映像部入社
当時の日本ではほとんど存在していなかった、特殊映像作家・マットペインターとして、
様々な作品に参加。『戦争と青春』('91:今井正監督/工 藤夕貴主演)、『墨東綺譚』
('92:新藤兼人監督/津川雅彦主演)など数多くの作品を手がける。 1993年3月に退社。
1993年4月 フリーのマットペインターとして活動開始
IMAGICA退職後も『白痴』('99:手塚眞監督/浅野忠信主 演)、『スパイ・ゾルゲ』('03:篠田正浩監督/イアン・グレン主演)、
『ウルトラマン』『ゴジラ』シリーズなど、映画・テレビ番組等で活動。
多くの作品づくりに携わる。
2004年4月 スタジオDUの代表として就任
マットペインターとして活動する傍ら、クリエイター側のオピニオンリーダーとしてパナソニックの
プロ機材(特にデジタルビデオカメラ)開発に参加したり、映像作品制作における様々な課題、
現場の要望などをテクニカルな立場からサポート、支援する業務を行う。
自主企画作品のディレクションやプロデュースなども手がける。
2005年4月 『わくわく映像塾』プロジェクト始動
佐賀県伊万里市(井手の出身地)の中学生を対象とした、生徒による情報発信・地域活性・環境に関する提案として、
地元伊万里をテーマにした映像制作を行う。
以降、この一連の映像制作授業を「わくわく映像塾」と名付ける。
2008年に開催された黒沢明映画祭にて6作品を発表。
これを機に生徒達の作品が佐賀県のプロモーションビデオとして採用されるなど好評を得ている。
その他、愛媛県松山市での『坂の上の雲』プロジェクトに参画し、地元中学生と映像制作を行う。
2009年には、千葉県の柏市と流山市共同開催による『東葛映画祭』に地元小学生総勢42名による
映像作品を発表し、地元映画館で1日だけの公開は満員御礼となり、地域活性の原動力として認められる。
教育方面への働きかけは2010年も引き続き継続中。
2006年2月 ライフワークとの出会い
大分県在住の農家赤峰勝人氏に出会う。赤峰氏の講演会の記録ビデオを制作したのを機に、氏の伝承する
「自然循環の法則」や「陰陽の法則」、「食の大切さ」について学び、感銘を受ける。
その後日本各地で農業を始めとして、医療や、食の本当のあり方を追求し、それを伝えている方々に出会い、さらなる感銘を受け、
2007年に長女を自宅出産にて産み迎えた際に、命について深く考える機会を持つ。
その後「食の大切さ」や「自然循環の大切さ」を少しでも多くの方に伝える事をライフワークとすべく活動中。
2010年 KWN企画参加
パナソニック社会文化グループの企画(キッド・ウィットネス・ニュース)に参加し、全国90校余りの小中学校に対しての、
映像の作り方を教えるワークショップのメイン講師として就任。
始めて映像制作に関わる子供達に対して、ひと作り、モノ作り、地域作りの観点から映像を
これからのコミュニケーションツールとして活用出来るようなプログラムを作り実行する。
現在は自ら率いる映像制作チームと共に、VP制作、CM制作、イベント映像制作、ドキュメンタリー制作等に携わり、
企業や自治体、各種団体等の映像コンテンツ制作をする傍ら、独自のコンテンツ制作のプロジェクトを企画・実行中。
また3月11日の震災以降、妻の実家である福島県いわき市にて避難所や被害の大きい沿岸部に通い、義援活動を行っている。
パナソニックと連携した「きっとわらえる2021プロジェクト」を企画・実行中中。
その他、福島県の農家さんと共に、放射能と食について真剣に取り組む食の未来プロジェクトを企画進行中。
<主な参加作品履歴>
・東宝『流転の海』('90:斎藤武市監督/森繁久彌主演)
・松竹『戦争と青春』('91:今井正監督/工藤夕貴主演)
・東宝『超少女REIKO』('91:大河原孝夫監督/観月ありさ主演)
・東宝『曼荼羅 若き日の弘法大師・空海曼荼羅』('91:テン・ ウェンジャ監督/永島敏行主演)
・東宝『墨東奇談』('92:新藤兼人監督/津川雅彦主演)
・松竹『REX 恐竜物語』('93:角川春樹監督/安達祐実主演)
・東宝『水の旅人 侍KIDS』('93:大林宣彦監督/山崎努主演)
・松竹『写楽』('95:篠田正浩監督/真田広之主演)
・TVシリーズ『ウルトラマンティガ』('96~'97:長野博主演)
・TVシリーズ『ウルトラマンダイナ』('97~'98:つるの剛士主演)
・松竹『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』 ('98:小中和哉監督)
・ CM『キット・カット』(99年)
・ CM『午後の紅茶』(99年)
・松竹『白痴』('99:手塚眞監督/浅野忠信主演)
・東宝『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』('00:手塚昌明監督 /田中美里主演)
・東宝『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』('01:金子修介監督/新山千春主演)
・東宝『ゴジラ×メカゴジラ』('02:手塚昌明監督/釈由美子主演)
・日活『海は見ていた』('02:熊井啓監督/清水美砂主演)
・松竹『スパイ・ゾルゲ』('03:篠田正浩監督)
・東宝『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』('03:手塚昌明監督)
・KSS『想色~オモイ・ノ・イロ~』('04喜屋武靖監督/若槻千夏主演)※制作担当
・『ゴジラファイナルウォーズ』('04北村龍平監督))※マットペイント担当
・『石井のおとうさんありがとう』('04山田火砂子監督/松平研主演)※合成担当
・TVドラマ『H2』('04)※合成担当
・コロムビアミュージックエンタテインメント『nido/virtud』PV('05) ※総制作担当
・コロムビアミュージックエンタテインメント『nido/elilis』PV('05) ※総制作担当
・ビクターエンタテインメント『ドラゴンアッシュ』ライブ用PV映像('05) ※総制作担当
・東映『男たちの大和』('05監督:佐藤純彌/反町隆史主演) ※ポスター制作
・松竹『花田少年史』('05監督:水田沖生/須賀健太主演) ※マットペイント担当
・CM『KIRIN のどごし生』('05)※マットペイント、 合成制作
・自主制作 『KIZASHI 』PV制作('06) ※総制作担当
・東映 『バルトの楽園』('06)松平健主演)※CGマットペイ ント制作
・TVドラマ『白夜行』('06)※CGマットペイント制作
・CM『伊藤ハム・アルトバイエルン』('06)※CG合成制作
・ 赤峰勝人『食こそ命、大地に学ぶ循環の思想』 DVD制作('06)※総制作・監督
・ ドキュメンタリー『JOY倶楽部』 企画・制作
・CM『富士通FMVパソコン』※CG合成制作
・ 日本映画監督教会70周年記念作品『映画監督って何だ!』製作協力
・ アシックス商事CM『DASH』(‘07~)企画・監督・制作
・ 09〜10年ドキュメンタリー映画「うまれる」テクニカルコーディネーター担当 等、他多数